パピヨンは現代ではイギリスやベルギーが原産なのが定説ですが、そのルーツはスペイン原産のスパニエルにあるとされ、品種改良が繰り返されながら独自の進化を遂げて現在の形になりました。
16世紀前後には王宮や上流階級の間で愛玩犬として人気で、高値で取引がされていたという記録も残されています。
権威のある人々の中で暮らしてきたことから人懐っこく、一度信頼感を構築すればどこまでも甘えてきたり、時にはその優雅な姿からは想像がつかないほどの運動量もあり、元気よく駆け回るという一面も人気の要因です。
そんなパピヨンの持っている性格や気品あふれる姿に魅せられ、現代においても
1ランク上のかわいらしさを求める方の間で人気を博しています。
パピヨンが最も美しくなるとされている犬種標準は体高が28cm以下かつ体長がそれよりもやや長いのが良いとされ、高さと長さの調和が求められ、そのサイズであれば体重は2kgから4kg程度が良いとされています。
このサイズと体重であれば全体的なバランスを保ち、あの容姿端麗で優雅な雰囲気を醸し出すのに加えて、象徴でもある蝶々のように見える耳や尻尾の毛がより強調されてかわいらしく見えるのが理想像です。
パピヨンをドッグスポーツに出場させるには
ドッグスポーツは負けん気のある性格と俊敏な運動能力を備えた狩猟犬が向いているとされており、比較的大人しい愛玩犬は性格的にも向かないと言われていました。
その一方でパピヨンは愛玩犬でありながらも豊富な運動量を誇り様々なドッグスポーツでも活躍しており、昨今ではアスリート犬の一種に
カテゴライズされることもあるほどです。
その要因となっているのが人懐っこく、競技の際に指示を出すハンドラーとの絆を結ぶことがしやすかったり、競技そのものを遊びの一種だと感じてエンジョイできるところにあります。
パピヨンを出場させるには年齢などの出場資格を満たせば大会にエントリーするだけですが、昨今になって上位入賞が目立つことから優勝の最有力候補として注目を集めるに違いありません。
数ある競技の中でも上位入賞を果たした実績が最も多いのがアジリティーで、ハンドラーの指示に従ってバーを飛び越えたり、トンネルをくぐり抜けたり、リングの中をジャンプして通過するなどしてクリアした回数やタイムなどを競います。
すぐ横を共に走るハンドラーとの呼吸が大切で、決してコースアウトせずに集中して規定された順番でクリアしたり、指示に従ってジャンプするなど意思の疎通が勝負の分かれ目です。